Cat Tien 国立公園の野生動物とDao Tien Endangered Primate Species Centerのリハビリテーション(ベトナム)①

2014年8月下旬、ベトナムに行く機会を得ました。ベトナムの国立公園で観察できた野生とリハビリテーションセンターの動物とそのツアーの様子を2回にわたって報告します!

  • 対象動物:テナガザル、ドゥクザル、クジャク 他
  • 場所: Cat Tien 国立公園(ベトナム)

 

 

ベトナムのホーチミンから車で3.5時間。そこからドンナイ川を渡ると、Cat Tien 国立公園にたどり着きます。

 

71,920ha.の広さの森林にはテナガザルやドゥクラングール、スローロリス、カニクイザルなどの霊長類や、アジアゾウやクマ、サイ、ヤマネコなど様々な動物が生息しています。(動物種リスト

3泊4日の滞在ではその中の数種を見ることができました。

朝5時。テナガザルの観察ツアーで森の中へ。ここで見られるのは、Golden-cheeked gibbon(キホオテナガザル)という種で、IUCNのレッドリストではEndangered(絶滅危惧)に指定されています。現地ガイドと共に、時々立ち止まって耳をすませながら、声を頼りにテナガザルを探すと、20分ほど歩いたところで運よく見つかりました。時にはテナガザルを探して4~5㎞歩かなければならないこともあるそうです。見つかった家族は人に観察されることに慣れているので逃げてはいきません。ただ、テナガザルに与えるストレスを最小限に抑えるために、ツアーに参加できるのは一日4名までで、観察は20~30mほど離れて約1時間までと制限されています。

 

今回観察した家族はオトナオスとオトナメス、そしてその子(♀・1歳)の3個体でした。3個体は20~30mほどの高い樹冠を移動しながら採食していました。樹上のテナガザルは首が痛くなるほどの高さにずっといました。

 

テナガザルがいた木

 

生態調査に携わる現地ガイドは知識が豊富でした。テナガザルとサイチョウやサル類が一緒に果物を食べていることもあるそうです。多様な生物が生息する地域で、別々の種がどのようなかかわりを持っているのかを見たいと思っていたのですが、別の哺乳類が一緒にいるのを見たのは、ナイトサファリ中にシカとシベットが一緒にいるシーンくらいでした。(それも移動する車上からだったのではっきりと見えませんでした…。)

 

今回はテナガザルが他の動物と一緒にいるところは見られなかったけれども、別の日のトレッキング中に他の動物種にも会うことができました。

たとえばBlack-shanked douc langurです。人づけされていないため、すぐに隠れてしまうし樹冠の移動だから見えなくなってしまいます。それでも小さなパーティに分かれて20mほどの高さで果実や葉を食べているところに何度か遭遇しました。10mほど歩くと別の個体に会うなど、個体間距離は意外と遠かったです。

Black shanked douc langur

 

樹上のマクジャク

 

イノシシなどのほかの動物の足跡やかじられた果物が落ちているのも見かけたけれど、実物に出会えた哺乳類は少なかったです。カニクイザルやブタオザルなどのマカク類が見られなかったのが意外でした。Lonely Planetには「大きな哺乳類にはほとんど会えないので期待しすぎないように」と書かれています。けれど、実際会えずとも多様な動物が生活する環境のにおいをかげただけでもなんだか得られたものがあるような気がしてしまうし、なかなか会えない分見つけると嬉しくてたまらないものです。

 

 

ベトナム戦争時代の枯葉剤やその後の密猟などで、この地域の動植物は大きなダメージを受けたそうです。しかし生き残った大きな木とともに、小さめの木も復活しており、生物たちをはぐくむ環境はすでに戻ってきていました。

ドゥクラングールを見つけた場所。雨季のためところどころ冠水した森。比較的平坦な森の中は歩きやすい。

 

第二回:Dao Tien Endangered Primate Species Center編

 

Cat Tien National Park

ホーチミン空港から約3.5時間。動物観察ツアーや現地に住む人たちの文化を知るツアーなどが開催されている。宿泊施設はあまり多くなく、テナガザルツアーなどは人数制限があるので行く場合には前もっての予約が必要。

 

(山梨 裕美)

Scroll to top
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。